職業野球を追いかけて

引退・戦力外・自由契約になったプロ野球選手を紹介したり、トレードやドラフトなどの各種データを掲載するブログです。

カルビー1983年 プロ野球チップス解説文

1983年プロ野球チップスの解説文

稲尾和久が解説文を書いていて、かなり豪華なものとなっています。
その一部を抜粋して紹介します。

  柏原 純一日本ハム

打率は低く、12球団中もっとも成績の悪い4番打者だ。原因は4番という打順の意識過剰と責任感が負担になってホームランの狙いすぎからオーバースイングになっている。ミートはうまいのだから精神面を早く克服することだ。(解説:稲尾和久


島田 誠日本ハム
不振なチームにありながらトップバッターとしていい成績を続けている。元来が器用な選手で、右にも左にも打て、その上足が速いのでバントヒットもうまい。ケガさえしなければ3割は必ず残せる素晴らしい素質を持った選手だ。(解説:稲尾和久


江夏 豊日本ハム
セーブポイントは彼のために設けられたようなもの。プロ17年目の全身傷だらけのこの男の支えはプロの勝負根性だろう。“投げながらケガを治すのがプロ”はユタカの名文句でもあり優勝請負人と言われるゆえん。敏江夫人と一女一男。(解説:稲尾和久

ソレイタ日本ハム
たしかに大物打ちには違いないがどんなボールも強引に引っ張るのが欠点だ。苦手のボールはファールするか、左方向に流すような打法も時には必要だ。投手もその点を研究しているので打率は上がらない。左投手にはまったくだめだ。(解説:稲尾和久


梨田 昌孝近鉄
昨年肉離れとカカトの挫傷で一年を棒に振り、人気男のさわやかスマイルも陰をひそめた。今季は初心に帰って死にものぐるいでやるだけという。打って守って走る捕手は貴重な存在だ。独身。(解説:稲尾和久


大石 大二郎近鉄
狭い日生球場がホームグランドだけに、小さな体でホームランを打ちすぎた。彼の持ち味は足を生かした小まわりのきく短打者だから短打に徹することだ。センター中心のバッティングに徹すれば塁にも出られ、盗塁数も増すだろう。(解説:稲尾和久


羽田 耕一近鉄
自らに課した正念場をのりきり、いわゆる一皮むけてきた。これまではチャンスになると自分のバッティングができなかったが、自分でもチャンスをつくり、チャンスに打てるようになった。もともとテクニックはもっている。(解説:稲尾和久


井本 隆近鉄
球威がないからちょっと力だけでは通用しない。持ち球であるカーブとスライダーを打たれて自滅している。いいシュートを持っているのだが、死球を恐れて使わないから外角球が生きてこない。後半は内角球を生かせば勝ちにつながる。(解説:稲尾和久


定岡 智秋(南海)
定岡三兄弟の1番上だから意地が出たのだろうか。このところバッティングがかなりよくなってきた。9番にすっかり定着して出塁率もよくなり、チャンスに弱かったのが打点もまずまずだ。1打席の集中力をつければまだまだ上達する。(解説:稲尾和久


大田 卓司(西武)
重戦車“タク”のパワーは健在だ。優勝したことで“美酒をもう一度”と燃えている。反骨心が人一倍あり、そのガッツは若手のいい手本だ。特定のチームに弱いのが欠点だが。左翼定着を機にコンスタントなバッティングが望まれる。(解説:稲尾和久

大田 卓司(2)(西武)
前半出遅れたが、出場しだすとメキメキ打ち出し、田淵欠場のあとの穴を見事に埋めた。小柄だが思い切りのいい打撃が光った。(解説:稲尾和久


森 繁和(西武)
ペース配分を考えすぎるので後半はいいが前半に打たれる。だから先発向きではない。2回か3回を全力投球することによって持味が生かされるのでリリーフにはもってこいの投手だ。スタミナがないことがようやくわかったようだ。(解説:稲尾和久


片平 晋作(西武)
意地になって南海に反発した。というのはハングリー精神がおう盛だからだ。それがいい方向に働きパワーもついた。独特の一本足打法に対する相手投手の攻め方をもっと研究すること。もともとヒットを打つのはうまいのだから。(解説:稲尾和久


松沼 博久(西武)
兄弟で100勝を達成してはりきっている。今年はホップするストレートと落ちる球が効果的で完投も多くなっている。後半はフッと気を抜くクセがまた顔を出しているが、5回か6回ならまず安心してみていられる。(解説:稲尾和久


松沼 雅之(西武)
昨年より勝ち星のペースが早く、負け数が少ない。後半くずれるのは昨年と共通しているが、目につくのは自分の登板時を大事にしていることだ。力投型だからつい気が乗りすぎて状況の判断力が薄くなるが、そのクセをなくすことだ。(解説:稲尾和久


松沼 雅之(2)(西武)
自分の登板時を大事にしたのが進歩した原因。力投型だから気がのり過ぎて判断力が薄くなるが、エースNo.2にのしあがっている。(解説:稲尾和久


石毛 宏典(西武)
三振の数がわずかながらでも減ってきて打球も右に飛ぶようになり打率もまあまあだ。ただ打順が一定しないのは信頼度がまだ不足しているからか。派手に見える守備もまだ一級品とはいえないのは併殺が少ないのを見てもわかる。(解説:稲尾和久

石毛 宏典(2)(西武)
併殺が少ない守備はまだ課題が多いが、打撃面は天性の右打ちが身についてきた。首脳陣の信頼を得るにはまだまだ努力が必要だ。(解説:稲尾和久


掛布 雅之阪神
“カケ”から“ミスタータイガース”に大成長。昨年の本塁打、打点の二冠王は文字どおり阪神の大黒柱だ。安紀子夫人との間にようやく5年ぶりに子供ができて大ハッスル。今年の目標は三冠王と頭からビールを浴びることだという。(解説:稲尾和久


山崎 隆造(広島)
この選手が成長すれば高橋と組む1、2番で機動力はアップするのだが、ヒットを打ちたいという気持ちはわかるが、その気持ちが強すぎる。俊足だから打球をころがすことを覚え、短打者に徹することだ。ケガが多いのも気持ちのあせりだ。(解説:稲尾和久


平松 政次(大洋)
何はともあれケガの多い選手で今年も開幕に間に合わなかった。最近の投球を見ていると粘っこさがなくなり投げやりになっている。あと8勝で名球会入りという目標があるのだから気持ちをもち直してシュートで勝負してもらいたい。(解説:稲尾和久


基 満男(大洋)
守備は職人気質で玄人受けする地味な選手だ。打撃も完成品で欠点がなく、右に流すことも引っぱることも自由自在。年を感じさせないプレーは若い選手のいいお手本だ。ただ問題は体力との戦いでフル出場できるかどうかだ。(解説:稲尾和久