職業野球を追いかけて

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3本目の本塁打を記録したウィーランドは、ひさびさに現れた“ホームランピッチャー”

好投はならずも…

 5回を投げて被安打10、7失点(自責点6)。

 通常であれば負けていてもおかしくない成績だ。しかし、ウィーランドはこの成績で白星を挙げた。

 1日、横浜スタジアムで行われたDeNA対広島戦は、DeNAが13対7で勝利した。この試合では4番・筒香嘉智が3打数3安打2打点の活躍を見せたが、それ以上に“打”で活躍したのが、この日先発したウィーランドだった。

 ウィーランドはこの日、岩本貴裕の適時打や、會澤翼の3点本塁打で7点を失うも、打撃で3打数3安打1本塁打4打点の活躍を見せて勝ち投手になった。

 初回に二死一三塁から左翼へ適時打を放つと、3回には二死二三塁、カウント1-2から左翼席中段へ飛び込む3点本塁打。これでウィーランドは、シーズン3本塁打を記録したことになる。


あの広島の助っ人投手に並ぶ

 投手で3本塁打というのは滅多にない記録であり、近年の投手の中では1、2を争うレベルで打力が高いと言える。

 というのも、この10年間でシーズン複数本塁打を放った投手は、大谷翔平を除くとウィーランドと、2008年から2009年まで広島に在籍したコルビー・ルイスしかいないのだ。

ウィーランド(2017年):21試 率.229(48-11) 3本 12点
ルイス   (2009年):29試 率.173(52-9) 3本 3点
 〃    (2008年):26試 率.106(47-5) 2本 5点

 しかしウィーランドは打率、打点共にルイスを上回っており、この10年間の投手では大谷に次いで打撃が得意な投手と言っていいかもしれない。

過去10年間の複数本塁打投手は?

 ちなみにルイスは、この10年間に在籍した投手のなかで、大谷に次いで本塁打が多い。また、そのうち1本は横浜スタジアムのスタンドを越えていく場外本塁打だった。ルイスが驚くほどのパワーを持っていることがよくわかる。

▼2007〜2017年に在籍した投手の通算本塁打
48本 大谷翔平 401試 率.287(1027-295)
8本  川上憲伸 280試 率.143(533-76)
5本  ルイス 55試 率.141(99-14)
3本  ウィーランド 21試 率.229(48-11)
3本  ガトームソン 81試 率.171(82-14)
3本  高橋建 472試 率.148(385-57)
2本  ボーグルソン 64試 率.170(47-8)
2本  バルデス 65試 率.114(122-15) 
2本  山口俊 372試 率.096(125-12)
2本  マイコラス 62試 率.110(145-16)
2本  小川泰弘 117試 率.085(223-19)
2本  福原忍 602試 率.109(247-27)
2本  館山昌平 227試 率.089(359-32)
2本  前田健太219試 率.147(436-64)
 このランキングを見ると、外国人選手の名前が多いことに気がつく。また、ルイス、ウィーランド、ガトームソン、ボーグルソンの4人は100打数以下と、少ないチャンスの中で結果を残している。短期間しかNPBに在籍せず、記録が伸びなかった点は残念だが、それでも十分な成績を残している。

 日本人で打棒を見せつけた投手といえば、2015年に現役を引退した川上憲伸だろう。元々打撃が得意な選手と言われていたが、広いナゴヤドームを本拠地としながら8本塁打を記録している。

 436打数で2本塁打を記録した前田健太は、MLBデビューの試合で本塁打を放つという離れ業を演じた。やはり打撃が得意な投手と見ていいだろう。

 大谷という“怪物”以外にも打撃が得意な投手は存在する。彼らが登板する試合では、投球だけでなく打撃も見逃せない。特にウィーランドは来季も残留となれば、目が離せなくなりそうだ。