職業野球を追いかけて

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月間MVP受賞者を振り返れば、今季プロ野球の出来事が見えてくる!

9・10月の月間MVPは…

 17日、セ・パ両リーグは9・10月の「日本生命月間MVP」を発表した。

 今回受賞したのは、菅野智之(巨人)、松山竜平(広島)、菊池雄星(西武)、山川穂高(西武)。松山と菊池は初受賞となり、菅野は今季3度目(通算5度目)、山川は今季2度目(通算2度目)の受賞となった。


エース・菅野の活躍が光る

 これで、今シーズンの全ての月間MVP受賞者が決定した。そこで今回は、これまでの受賞者を時系列順に振り返ってみたい。

<3・4月>
投手:メッセンジャー 5試 32回1/3 4勝0敗 防1.95
野手:大島洋平 26試 率.372 1本 8点 ※初受賞

<5月>
投手:菅野智之 5試 37回 3勝2敗 防2.68
野手:ビシエド 25試 打率.341 8本 25点

 5月が終わるまで中日は最下位に沈んでいたが、大島洋平ビシエドはチームが不振の中で気を吐いた。また、5月には菅野が今シーズン初の月間MVPを受賞。その後も菅野は好投を続け、3度この賞に輝くこととなる。

 ちなみに菅野のシーズンを通しての記録は、17勝5敗、防御率1.59というもの。“月間”が外れたMVPでもおかしくない成績で、今季のセ・リーグを代表する投手だったと言える。

<6月>
投手:岩瀬仁紀 14試 1勝0敗1S 10H 防0.00
野手:丸佳浩 21試 率.402 6本 22点 ※初受賞

 6月はなんといっても岩瀬仁紀(中日)の受賞が光った。リリーフで14試合登板して防御率0.00。12年振り、42歳での受賞となった。シーズンを通しても50試合に登板した姿は、まさに“鉄腕”。8月6日には、NPB記録となる950試合登板を果たしたことも、今シーズンのハイライトの1つだ。

<7月>
投手:菅野智之 4試 29回 4勝0敗 防0.31
野手:桑原将志 21試 率.389 6本 14点 ※初受賞

7月は菅野がシーズン2度目の受賞。さらに、不調でも開幕から1番で起用され続けてきた桑原将志DeNA)のブレイクも光った。この月に印象的だった試合が、1日の巨人戦。9回に逆転満塁本塁打という、強烈なインパクトを残す一打を見せた。

<8月>
投手:マイコラス 5試 37回 4勝1敗 防1.46
野手:筒香嘉智 25試 率.315 7本 23点

 7月に入ると巨人が波に乗り始めてきた。6月終わりまでは5位だったが、7月は13勝8敗1分と勝ち越し、順位も4位に昇格。3位DeNAを狙い始めたが、DeNAも12勝8敗1分と勝ち越しており、ここからシーズン終盤まで激しい3位争いが続くこととなる。月間MVPもそれを象徴するかのように、巨人とDeNAの選手が受賞することとなった。

<9・10月>
投手:菅野智之 5試 38回 4勝0敗 防0.47
野手:松山竜平 20試 率.408 5本 23点 ※初受賞

 そして今回、菅野と松山が月間MVPを受賞。松山は、8月24日に故障離脱した鈴木誠也の穴を埋める活躍を見せ、打率.408 5本塁打を記録した。広島がシーズン終了まで勢いを落とさずに優勝した要因の一つに、松山の活躍があっただろう。

躍進を見せたチームの選手達

<3・4月>
投手:金子千尋 5試 4勝0敗 防1.70
野手:T-岡田 23試 率.351 7本 15点

 パ・リーグを振り返ると、3・4月はオリックスが好調だったことが思い起こされる。4月は15勝8敗で2位につけていた。チームを支えていた選手が、金子千尋T-岡田の2人。最終的に金子は3年ぶりとなる二桁勝利を達成し、T-岡田は7年ぶりとなる30本塁打を記録した。

<5月>
投手:則本昂大 4試 4勝0敗 防2.25
野手:レアード 23試 率.333 10本 27点

 5月に月間MVPを受賞した則本昂大楽天)は、4月19日から6月8日にかけて8試合連続二桁奪三振という新記録を達成。野茂英雄の6試合連続を抜いた。則本は最終的に222奪三振奪三振王に輝いている。

 一方の打者ではレアード(日本ハム)が受賞。この月は10本塁打が光ったが、そのうち2本は5月12日のロッテ戦で記録したもの。この日は大田泰示が2本、レアードが2本、近藤健介、西川遥輝中田翔がそれぞれ1本と、日本ハム打線が合計7本塁打を放つ試合展開となった。

<6月>
投手:十亀剣 4試 3勝0敗 防3.09 ※初受賞
野手:柳田悠岐 23試 率.363 12本 31点

 5月に18勝7敗、勝率.720と勢いに乗り、首位・楽天を追っていたソフトバンクは、6月に入ってもペースを落とさず、15勝8敗、勝率.652と勝ち越しを続けていた。この後ソフトバンクは8月に、首位の座に立つことになる。

 チームを支えていた存在が、柳田悠岐。打率.363、12本塁打、31打点と、文句無しの成績を残した。

<7月>
投手:東浜巨 3試 3勝0敗 防1.33 ※初受賞
野手:秋山翔吾 23試 率.351 3本 19点

 7月は東浜巨ソフトバンク)が月間MVPを受賞。この時は菊池も3試合で3勝0敗、防御率0.81と優れた成績を残していたが、東浜に軍配が上がった。7月27日に行われた首位・楽天との試合で、岸孝之と投げ合って勝利した事がプラスに働いたのかもしれない。

 ちなみにシーズンでも東浜と菊池は最多勝のタイトルを争ったが、こちらは互いに16勝でタイトルを分け合った。

<8月>
投手:サファテ 13試 1勝1敗11S 防1.46
野手:山川穂高 27試 率.326 9本 28点 ※初受賞

 投手部門では、唯一リリーフでサファテ(ソフトバンク)が受賞。月間11セーブという記録で、年間を通しても日本記録となるシーズン54セーブをマークし、最優秀救援投手に輝いた。

 野手では山川穂高(西武)が受賞。山川は開幕当初は不振に陥り、5月1日には打率.111で登録を抹消された。しかし、7月8日に一軍復帰すると、8月から打棒が爆発。象徴的だったのが8月2日の試合だ。この日4打数3安打3本塁打を記録すると、その後も安打と本塁打を重ねて、月間打率.326、9本塁打の成績を残した。

<9・10月>
投手:菊池雄星 4試 3勝0敗 防0.29 ※初受賞
野手:山川穂高 25試 率.326 10本 19点

 山川は9・10月も打率.326、10本塁打の活躍。昨季記録した14本塁打の自己ベストを塗り替えるシーズン23本塁打を記録した。後半戦から一気に順位を上げてきた、今季の西武を象徴する選手と言える。

 投手では同じく西武の菊池が受賞。8月には審判から“反則投球”を指摘されたが、フォームを修正して、防御率0.29と点を与えない投球を披露した。

 振り返ると、西武の選手が受賞することが多かった今季の月間MVP。昨季の4位から大きく順位を上げて躍進を見せたチームを象徴しているように見える。CSでは楽天に敗れて、惜しくもファイナルステージ進出を逃したが、野球ファンに与えたインパクトは大きい。来季はどのチームの選手が名前を連ねるのか。楽しみに待ちたい。